前回は株式以外のインデックスということで、債券に関して考えてみたところ、債券も複利で投資し続けることで、利益が出ることを確かめました。
また個人的にはセミリタイアを目指すべきで、その場合には「副業での安定収入+株式への全額投資」が最もメリットがあると考えました。
※前回の記事:債券のインデックスも買った方が良いのか?
※URL:https://semirita-log.com/index-of-bonds/
その際も少し触れましたが、今回の記事のタイトルにもなっている商品市場のインデックスもあります。
この商品インデックスというのは何かというと、まず商品先物取引というものがあります。
この先物取引という言葉も細かく考えていくとややこしくなってしまうので、とりあえず今日は
商品先物取引:商品にお金を投資して、売買時の差額で利益を狙うもの
というように理解していただけたら大丈夫です。
例えば、金や原油といった商品の金額については、読者の皆さんも触れることが多いのではないでしょうか?
原油は1バレルいくらとか、金は1kgいくらとか、というように常に金額が動いています。
「金はこれからも需要が伸びるから金への投資は有利」、というような言われ方をされている本を見かけたこともあります。
商品への投資でも長期的なリターンは見込めるのか?
では株式や債券と同じく、商品に関しても投資を続けることで利益を出し続けることが出来るのでしょうか?
結論としては、利益を出し続ける可能性は低いと考えています。
なぜかと言うと、商品の価格は基本的には需要と供給のバランスによって決まるからです。
先ほど例にも出した石油はイメージしやすいのではないでしょうか?
石油の価格が高騰すると、車などに給油するガソリンの価格も上がるため、大きく価格が上がるときには、少しでも安いガソリンスタンドに車が並んでいる映像がニュースで流れています。
しかし、いつの間にかガソリンの価格が下がっていたりもします。
このように価格が上がったり下がったりを繰り返しますが、いつまでも上昇を続けることはありません。
※ずっと上がり続けたら、車に乗れなくなってしまいますね(笑)
それは需要と供給のバランスで商品の価格が決まっているからです。
では実際に原油や金の価格がどうなっているのかチャートや数字を見てみます。
■WTI原油先物チャート
https://chartpark.com/wti.html
まずWTI原油先物ですが、上のページにアクセスしてもらったら、ページの下の方に毎年の金額が表になっています。
こちらを見てもらうと大体1バレル:16ドル台〜99ドル台の間を行ったり来たりしているのが分かるかと思います。
この様子を見る限り需要と供給に基づいて価格が変動している様子が分かりやすいです。
協調減産とは何か?
また需要と供給の影響が分かりやすい直近の出来事としては、コロナ禍での需要減や協調減産のニュースが日経新聞でも取り上げられました。
■サウジ、OPECプラスで減産遵守訴え 需要回復に遅れ
https://r.nikkei.com/article/DGXMZO64004930Y0A910C2000000?s=6
なぜ減産が必要かというと、コロナの影響で人が移動しなくなってきてることで、飛行機が飛ばなかったり車に乗らなかったりして、原油の需要が落ち込んでいるからです。
この状況で毎年と変わらないように原油を生産し続けてしまうと、原油を欲しい人は少ないのに原油が増えていく状況、つまり供給が多すぎる状況になり原油価格はどんどん下がります。
そうなると原油の生産に必要な費用よりも価格が下がってしまい、せっかく生産しても利益になりません。
だから産油国で協調して減産することで利益を保ちましょう、という動きをOPECプラスでしているということです。
金の値動きはどうか?
それでは次に金の価格推移についても実際の数字で確認してみます。
■田中貴金属工業 金価格推移
https://gold.tanaka.co.jp/commodity/souba/y-gold.php
金の価格はずっと上がり続けていますね!
「これは金に投資した方が儲かるのでは?」と思った人もいるかと思います。
もちろん、このまま上昇し続ける可能性もあり、金に投資して儲かる可能性も十分にありますが、注意しないといけない点があります。
■価格は需要と供給のバランスによって決まる点
■複利で運用できない点
1つ目の「価格は需要と共有のバランスよって決まる点」ですが、地球上に存在する金の量は限りがあり、需要も伸びていく可能性が高いと言われているので、確かに今から金に投資をして利益が出る可能性は十分に考えられます。
しかし、もし予想もしていないところから金が採掘されて供給が増えたり、現在は金が使われている箇所が別の鉱物の方が適していると分かり、その鉱物に置き換えられるなどで需要が減ったりすると、価格は大きく下がる可能性もあります。
将来の技術の進歩などは全く想像が出来ませんので、その意味では自分の資金を金に投資するのは怖いと感じてしまいます。
また、2つ目の「複利運用が出来ない点」は長期投資をしていく上で大きなデメリットとなります。
金を持っていても金利がついたり利益が還元されたりすることは無く複利運用が出来ないため、この点だけを考えても金へ投資するよりも株式への投資を優先したいと考えています。
今週の金融資産
■銀行預金:約211万円
■ideco:「時価評価額:121,833円」、「評価損益:6,530円」
■個別株投資:「時価評価額:679,400円」、「評価損益:-399,576円」
■ETF:「時価評価額:2,113,580円」、「評価損益:-17,587円」
■金融資産の合計額:約502万円
次回予告
今回考えてきたように、僕は商品先物への投資よりも株式への投資の方が長期投資をしていく上で有利だと考えているので、やはり「副業での安定収入+株式への全額投資」という手法に集中して資産を築いていきます!
次回は積立投資について考えてみます。
積立投資は非常に有効な投資手段ですが、積立投資のメリットやデメリットを知った上で投資手法の工夫をしていくことが大切だと思いますので、一度しっかり積立投資について考えていきます!
お楽しみに!!