【総資産:1171万円】アメリカの銀行、不安が広がる

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以前、シリコンバレーバンクが破綻した記事も書きましたが、それから更に銀行への不安が広がっています。

もちろんアメリカで起こっていることなので、日本で直接影響があるわけではありませんが、投資家は世界中の株の売買をしますし、アメリカ市場の影響は世界中に広がります。

そのため今後も注視すべき内容ですので、随時状況を確認していきましょう!

リーマンショックの2.2倍

今回ご紹介する記事は『米の中小銀、預金流出最大の15兆円』です!

米の中小銀、預金流出最大の15兆円 リーマン時の倍、大手行やMMFへ 流動性不安高まる - 日本経済新聞
【ニューヨーク=大島有美子】シリコンバレーバンク(SVB)の破綻をきっかけに、米国の中小銀行からの預金流出が加速している。米連邦準備理事会(FRB)は24日、9~15日の流出額が過去最大の1200億ドル(約15兆7000億円)になったと発表した。不安に駆られた預金者が大手銀行やMMF(マネー・マーケット・ファンド)にお...

(写真①)

(写真②)

①:米連邦準備理事会(FRB)は24日、9~15日の流出額が過去最大の1200億ドル(約15兆7000億円)になったと発表した。

②:パシフィック・ウエスタンでは20日時点の預金総額が271億ドルと、2022年12月末比で2割減少。

③:中小銀行の15日時点の預金残高(季節調整値)は前の週比2.2%減の5兆4559億ドル で、遡れる1973年以降最大の流出額となった。

④:今回の流出額は当時(リーマンショック時)の2.2倍と突出している。

シリコンバレーバンクが破綻した経緯については、下の記事でもご紹介しました。

2023年3月10日にシリコンバレーバンクが破綻し、3月12日には米政府による預金全額保護が決まりました。

米政府は国民を安心させるために、迅速に預金全額保護を決めましたね。

しかし、抜粋①のように9~15日の1週間で流出額が約15.7兆円ということですので、これだけ迅速な対応をしても、SNSによる取り付け騒ぎの対応が難しいということになります。

アメリカ政府としては騒ぎを落ち着かせるために必要なことをしていると思いますが、それでも、これだけ預金が流出してしまっていると、流出していること自体が新たな不安を煽る原因になってしまいます。

また、結果的に「アメリカ政府が対応しても取り付け騒ぎが治まらなかった」という印象になってしまうと、更に銀行に対する不安が広まってしまう可能性もあります。

抜粋③や抜粋④のように、「遡れる1973年以降最大の流出額」ということや、ただでさえ世界中を不況にしたリーマンショック時よりも2.2倍も流出しているという事実は、次の混乱を引き起こすのに十分なものです。

どこにお金が移っているのか

⑤:大手銀行の預金残高は15日時点で10兆7400億ドルと、前の週と比較して666億ドル(0.6%)増加した。

⑥:米投資信託協会(ICI)によると、MMF残高は22日時点で5兆1300億ドルと、直近2週間で2300億ドル以上(5%)増えた。

中小銀行から預金が流出する一方、残高が増えているのが大手銀行の預金残高と、MMFの残高です。

また、これまでセミリタログでMMFを取り上げて来なかったと思いますので、MMFの解説ページへのリンクも記載します!

MMF|証券用語解説集|野村證券
野村證券の証券用語解説集「MMF」のページ。新聞やニュースなどでも使われる証券用語をわかりやすく解説しています。キーワード検索やよくチェックされている用語もご覧いただけます。

簡単に言うと、MMFは国債などリスクが低い金融商品にまとめて投資ができる投資信託というイメージです。

このようにリスクが低くても、米ドル建てMMFで現状でも4%以上の利回りがあるので、現状では、とても投資しやすい投資信託ですね!

2週間で2300億ドル以上増加しているということですから、中小銀行から流出した額よりも多いですし、必ずしも預金からだけでなく単純に投資額を増やしている可能性も高いです。

一方、大手銀行への流入額が666億ドルということで、中小銀行からの流出額の1200億ドルの約半分ですし、こちらについては流出した金額のうち約3分の1~半分くらいが大手銀行に流れた可能性があると考えてもよさそうです。

金融不安は解消されるのか

⑦:FRBが12日に導入した緊急融資枠の利用額は、22日までで536億ドルと、15日時点(119億ドル)と比べ4.5倍に増えた。

⑧:経営不安が続く中堅銀行ファースト・リパブリック・バンクの16日の発表によると、FRBからおよそ1090億ドル、FHLBから100億ドルを借りた。

この記事の冒頭でもアメリカ政府やFRBが迅速な対応をしていることをお伝えしましたが、その結果として、この抜粋⑦や⑧のようにFRBや政府系の金融機関からの借入が増えている状況です。

このように迅速にアメリカ政府やFRBが対応しているにも関わらず、抜粋①~④のように中小銀行から過去最大の預金流出が発生してしまっています。

このような状況が続くと、いくらアメリカ政府やFRBが対応しているとはいえ、すべての金融機関の預金を保証することは現実的ではないと考えています。

今、アメリカの株価は上がり気味です。

またアメリカの失業者が市場予想よりも増えていたり、物価が下がり続けていたりすることから、FRBが今後利上げをしない可能性もあります。

このような状況は、株高につながる可能性がある状況です。

しかし金融危機があると、当然ですが暴落してしまいますので、今後も注視していく必要があります!

ただ僕や、恐らく多くの皆さんはインデックス投資をしているはずですので、暴落したとしても淡々と買い続けるだけですけどね(笑)

今週の金融資産

■現金:約102万円

■ideco:「時価評価額:519,404円」、「評価損益:99,402円」

■ETF(2,012(14)):「評価額:10,180,569円」、「評価損益:-854,655円」

■金融資産の合計額:約1171万円

次回予告

次回は、僕が大好きなマネー本からの金言をお伝えします!

お楽しみに!!

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