2022年は115円→150円近くという急激な円安になりましたので、特にインパクトが大きく、ニュースも大々的に報道されていました。
それからは130円台を推移していて、半年ぶりに140円を突破しましたが、それほど大きなニュースになっていないような気がします。
ただ、大きな節目を超えたことに変わりありませんので、セミリタログで取り上げます!
日本円だけが安くなる状況
今回ご紹介する記事は『円安と株高共振 円、半年ぶり140円/日経平均は続伸』です!
(写真①)
(写真②)
①:25日のニューヨーク外国為替市場で円相場は一時1ドル=140円台前半と半年ぶりの安値をつけた。
②:対ドルだけでなく、対ユーロでは約15年ぶりの安値を付け、スイスフランに対しては過去最安値圏まで下落した。
冒頭でも対米ドルについてのレートで話を進めましたが、むしろユーロやスイスフランに対しての安値の方が印象的ですね!
2022年は米ドルだけが強い、という印象の為替相場でしたが、2023年は日本だけが弱い、という印象です。
直近は物価が上がってきましたので、更に円安が進むことは家計にとっては大きなダメージになっていきそうです。
海外からモノを買う場合には、どうしても円安は負担になってしまいます。
しかし、その分、海外から日本のモノは買いやすい状況です!
北海道での半導体工場の設立に海外から出資とか、日本にデータセンターの設立とか、日本にインターナショナルスクールの設立とか、色々な形で日本への直接投資が増えている印象です!
日本が買われる、など、否定的な表現となることも多いですが、「海外から投資されている」という捉え方もできます。
なので、日本もまだまだこれからだと思っています!
投資しやすい状況でも、どこからも投資されないというのが最悪な状況だと思いますので、海外からの投資も活用しながら、日本の経済が回っていくことを期待しています!
円安の理由
③:23年、円が独歩安に転じた背景には、日銀の金融緩和政策の継続がある。
④:海外の投資家は日本株を買うと同時に、低金利の円を売って高金利のドルを買う取引を組み合わせるケースが多い。
⑤:このため株価が上がると円安が進むという関係も目立ち、その円安がさらに株高を呼び込むという循環が生まれた。
なぜこのように円だけ安くなるかというと、抜粋③のように、やはり大きな原因は金融緩和政策です。
完全に他の国の金融政策を理解しているわけではありませんが、恐らく先進国で金融緩和をしているのは日本だけでしょうし、新興国などを含めても、自分が知っている金融緩和をしている国はトルコくらいです。
つまり他の国は金融引き締めをしているので金利が上昇しています。
当然ながら、金利が高い通貨を持っている方が利益が得られる可能性が高くなるので、金利がつかない円よりも、金利が上昇し続けている米ドルやユーロの方が人気が高いのは当然と言えます。
このように円安になっているということは、海外の人が日本のモノを買いやすくなっているということです。
海外の人から見ると、日本の物価は格安に感じられるので、日本への旅行者も急激に増えていますよね!
それは株式についても同じで、円安になるということは、海外の方にとっては日本株が買いやすくなっているということです。
そもそも日本株は割安だと言われていますし、最近ではバフェットも日本商社株を買い続けているということもあり、海外から日本株を買う金額が急上昇しています!
しかも日本株を買う際には、抜粋④のように「円を売ってドルを買う取引」も組み合わせているので、更に円安方向に動きやすくなります。
今後のドル円相場
⑥:景気悪化が深刻化すれば、経済を下支えするためFRBによる政策金利の引き下げが意識される。
今後、どのように状況が変わるかは分かりませんが、どうなったとしても、いずれはアメリカの政策金利が引き下がることは間違いありません。
ただ、そのときに必ずしも大きく円高方向に振れるかどうかは、それも不明だと思います。
こちらの記事でも記載しましたが、基本的には円安方向に進みやすいかな、と考えています。
もちろん、どちらに動いたとしてもETFを買い続けるという行動は変わりませんが、全体的な方向性を考えておくことは、大切だと思っています。
最近は20~30代の若手を中心に海外インデックスへの投資が進んでいます。
値上がり益を目的とした投資の場合、一度購入したら、売って円に戻すのはだいぶ先になる可能性が高いです。
また、配当金を目的とした場合、日本のファンドであれば円で配当金が入りますが、もし海外のETFを直接買っているのであれば、例えばアメリカのETFであれば米ドルで配当金が入ります。
もし配当金をすぐに使うのであれば、米ドルから円に替えるでしょうが、もし再投資をする場合には米ドルのままETFを買い増すことが多いはずです。
このようなことからも、海外も含むインデックスや海外株を一度買ってしまうと、すぐに円に戻すことはしない可能性が高いので、円安を維持する・円安を加速する方向に向かいやすいような気がしています。
もちろん、冒頭でお伝えしたように海外から投資される資金は、円に替わるはずですので、円高方向に向かいやすい要因もあります。
しかし円安になって、輸入品の価格が高騰しており、この状況は更に続くことも想定されますし、個人的には円安要因の方が大きいと考えています。
このような予測の話は、皆さんそれぞれの主観によって大きく変わるので、様々な意見があると思いますが、
■自分は、どのような方向性で為替が動くと考えているのか
■仮に反対方向に動いた場合に、どのように対処するのか
を考えておくことは重要です!
色々考えながらも、着実にETFなどを買い続けて、一緒に資産を増やしていきましょう!
今週の金融資産
■現金:約102万円
■ideco:「時価評価額:552,098円」、「評価損益:122,267円」
■ETF(2,055(14)):「評価額:10,087,929円」、「評価損益:-1,166,955円」
■金融資産の合計額:約1166万円
次回予告
次回はアメリカのETFの現状を確認します!
お楽しみに!!