前回までは株式市場へのインデックス投資について考えてみましたが、インデックスというのは株式に限ったことではありません。
金融市場でのインデックスは指標という意味だと、以前のブログでお伝えしましたが、指標は株式に限ったことではなく、今回考えてみる債券市場でも、あるいは商品などの市場でもインデックス(指標)はあります。
※以前のブログ:そもそもインデックス投資って何?
※URL:https://semirita-log.com/meaning-of-investing-in-an-index-fund/
その中で、『最速で経済的自立を実現する方法 FIRE』の中でも債券インデックスの購入については、好みや必要性に応じて購入を勧められているので、こちらのブログでも今回の記事で取り上げてみます!
債券とは何か?
そもそも債券とは何かということから考えてみます。
債券:国や政府、国際機関、民間企業などが資金調達のために発行する有価証券のこと。
→どの機関が発行するかによって、国債、地方債、社債などの呼び方をされる。
→利払いが行われる利付債を購入すると、定期的に利子を受け取ることが出来る。
というような説明となり、それぞれの専門用語をさらに解説していこうとするとややこしくなってしまいますので、簡単に
債券:満期になると元本+利子が還ってくる(可能性が高い)もの
とします。
また
・基本的には、債券の発行体が利子の支払いを保証している。
・ただし、発行体が倒産などでなくなってしまう場合には、元本や利子が支払われない可能性もある。
満期になった場合に、利子も含めた金額を再投資して複利で運用していけるとした場合、当然、毎回投資金額が増えて、さらに増えた投資金額に対して利率を掛けた分が利子として得られるため、資金は徐々に増え続けていきます。
債券と株式の違いは?
上のように利子も含めて再投資することができ、資金が徐々に増え続けることを考えると、株式と同じように感じられるかもしれませんが、債券と株式には明確な違いがあります。
それは利子が支払われる確度です。
株式の場合は配当が支払われるかどうかは直前になるまで分からないケースがあります。
しかも急に配当が半分になったり、無配当になったりします。
それは、そもそも株式というのは会社の所有権や経営権を分割したものだからです。
つまり、配当が半分になったり無配当になったりしたという結果に対して、株主にも責任があることになります。
それは配当だけに限らず、仮に倒産をした場合も同様でです。
あくまでも一緒に経営をしており、倒産してしまったのであればその責任は株主にもあります。
なので、株主が出資していた金額は戻ってくるとは限らず、というよりも多くの場合、全く戻ってくることは無いため会社が倒産すると、その会社の株式は紙切れだと言われています。
しかし債券は、基本的には「必ず利子を含めて元本を返済する約束」となります。
上で見てきたように株主は「社内の人」からお金を借りているイメージですが、債券は「社外の人」からお金を借りているイメージです。
そうなると、社内の人であれば経営に同様の責任があるので、経営が傾いた責任も同様に負いますが、社外の人に約束をして借りたお金は約束通りに元本も利子も返済しないと大きな信用問題となります。
そのため、株式よりも債券を持っている人の方が優先して返済が行われるため、上記のように会社が倒産した場合などは先に債券の返済を行い、その後で残った資産を株主で配分するということが行われるので、倒産した会社の株式は実質的な紙切れとなってしまいます。
※あまりにも資産が残っておらず、債券を持っている人全員にすら分配が出来ないときには、債券を持っている人であっても元本割れしてしまう可能性もあります。
つまり、債券は社外の人からの借金であることから優先して支払われるため、利子が支払われる確度が高いのです。
債券で得られる利益は?
では、ほぼ間違いなく利子の支払が行われる債券の方が投資よりも優れているのか?
それはもちろん、そうとは言い切れません。
正しい金融商品はリスクとリターンのバランスが取れています。
※ちなみに不正な金融商品はリスクが高くリターンが少ないため、そのような金融商品を買うというのは、いわゆるカモになってしまった状態です。
つまり、ほぼ確実に利子が得られる債券はリスクが小さいのでリターンも小さく、倒産をしてしまうと紙切れになってしまうほどの株式はリスクが大きいためリターンも大きいです。
『最速で経済的自立を実現する方法 FIRE』の369ページには株式と債券の保有の割合で、ここ10年間でどれだけリターンに差があったのかを表にしてくれています。
その表を確認すると、例えば債券に投資をして10年間保有していた場合のリターンは年率で4.18%、株式に投資をして10年間保有していた場合のリターンは年率で8.72%と2倍以上の開きがあります。
毎年のリターンが2倍以上の開きがあるということは、複利の働き方が全く変わってきます。
※以前の複利についての記事:そもそもインデックス投資って何?
※URL:https://semirita-log.com/meaning-of-investing-in-an-index-fund/
そのため『最速で経済的自立を実現する方法 FIRE』では、リタイアまでの期間が長いほど株式の比率を高め(株式の比率が100%や90%)、リタイアが近いほど債券の比率を高める(債券の比率30%、40%、60%)方が良いと書かれています。
また僕個人の意見としては、完全にリタイアをしたい人は上のような本書に記載の割合のように債券比率を増やすことが良いと思います。
しかし、基本的には少し働きながらフルタイムの仕事を辞めるというセミリタイアという方法が、生活をしていく上では最も安定していると思っています。
なので、僕も含めてセミリタイアを目指している人に関しては全額を株式に投資をして、安定した収入は副業など少し働きながら獲得していくという方法が良いと思います。
そして出来るのであれば生活費をまかないながら、投資資金にも回せるほど副業のスキルがあれば一生安泰であると断言できます。
なので安定を求めるのであれば債券に投資をするよりも時間をかけて副業のスキルを高める、その上で長期的なリターンが見込める株式に全額を投資するという方法が、今の僕が考えている最も安定していて長期的なリターンが見込めるスタイルです。
次回予告
今回の記事では債券市場について考えてみましたが、この記事の冒頭に少し話をしましたが他にも商品市場というものが存在します。
その商品市場というものがどういうもので、投資をした方が良いのかどうか、またそれはなぜなのかについて考えてみます。
お楽しみに!!