アメリカの中小銀行から預金が流出していることをテーマにした、下の記事でもご紹介しましたが、MMFについて別の記事もご紹介します!
1つ目の要因
今回ご紹介する記事は『FRB悩ますMMF膨張』です!
(写真①)
(写真②)
①:MMFは短期国債など満期の短い資産で運用する投資信託だ。
②:1年間で7500億ドル(16%)増えた。うち半分強は米シリコンバレーバンク(SVB)破綻後の5週間で流入した。
冒頭で以前の記事のリンクを載せましたが、やはりシリコンバレーバンクから始まった銀行不安が大きい要因だということがよく分かります。
しかも破綻のニュースの後では、MMFや大手銀行に預金が流れているというニュースも頻繁に目にするようになりましたので、そのニュースを見て更に多くの金額がMMFに流れるというサイクルになっているのでしょう。
もちろん銀行不安前にもMMFを購入は増えていましたが、1年間のMMFへの流入量のうち半分強が直近の5週間での流入ということで、改めて銀行不安の影響の大きさを実感しますね。
また、それこそ冒頭のブログ記事でもご紹介しましたが、抜粋①のようにMMFの説明も今回の記事には記載されていました。
強烈な金利差
③:米連邦預金保険公社(FDIC)が集計する1年物の譲渡性預金(DC)の金利は1.5%程度。
④:一方、主要MMFの平均利回り(1ヵ月物)は3月、4.5%になった。
銀行不安はもちろんですが、それ以外にも、この強烈な金利差の影響は大きいですよね。
恐らく銀行預金をしている人は、普段はお金を別のトコに移すということは面倒ということもあって、そんなに積極的に考えることはないでしょう。
しかし銀行不安になって、冷静に状況を確認したら預金よりもはるかに高い金利のMMFがあったら、僕なら何の迷いもなく移行してしまいます(笑)
まだまだ、この金利差を意識していない方も多いでしょうし、このようなニュースが増えれば増えるほど、これからもアメリカの中小銀行からの預金流出が進むでしょう。
MMFの運用先
⑤:MMFの運用先の4割はリバースレポだ。
⑥:MMFが短期国債や企業のコマーシャルペーパー(CP)などで運用すれば、そのお金は国や企業の 活動を支え、やがて銀行預金に収まる。だがリバースレポはFRBとMMFの間をお金が往復するだけで「預金を吸い上げるだけのブラックホールだ」(BPI)と銀行界には映る。
この「リバースレポ」ですが、銀行以外の金融機関がFRBに入れる預金のことです。
ちなみに、銀行がFRBに預金をした場合、準備預金と呼ばれます。
そのため今回の場合、MMFという投資信託がFRBに預金しているので、それをこの記事でリバースレポと呼んでいます。
リバースレポとしてFRBに預金すると、翌日には金利がついて返ってくるということも記事に書かれています。
また、このリバースレポの金利は現在4.8%ということで、MMFの金利が高くなっている要因のひとつです。
FRBはインフレ退治をしたいことから、このように金利を高くしていますが、そうすることで銀行預金からMMFへのお金の流入がさらに進むことが予想されます。
ということで、FRBは「インフレ退治」と「銀行救済」の板挟み状態になってしまっています。
まだFRBは利上げをするという予測が強そうですが、このMMFへの預金流入などからファーストリパブリックバンクの預金は4割以上流出し、株価も急落してしまっています。
今の金利差・銀行不安の状況のままでも、更にファーストリパブリックバンクからの預金流出が続き、破綻してしまう可能性があることも容易に想像ができます。
すでにインフレのピークは過ぎているという記事も多いので、これからFRBがどのような対応をするのか、5月2日・3日のFOMCがいつも以上に注目されそうです。
今週の金融資産
■現金:約112万円
■ideco:「時価評価額:515,979円」、「評価損益:95,977円」
■ETF(2,012(14)):「評価額:10,261,787円」、「評価損益:-773,437円」
■金融資産の合計額:約1189万円
次回予告
次回はアップルの預金について考えてみます!
お楽しみに!!