前回の記事では、為替レートに影響を与える4つの取引ということで、「需給が為替を決める」というテーマで両学長の動画を中心にまとめてみました。
ただ、それ以外にも為替レートを決める要素として、為替に関するファンダメンタルズがあります。
ということで、今回はファンダメンタルズから為替レートを考えてみます!
1つ目の要素:金利差
為替を決めるファンダメンタルズとして、
■金利差
■経常収支動向
の2つの要素があります。
この2つのファンダメンタルズについてご紹介しますが、前回の記事の4つの取引とも、もちろん関連をしていますので、4つの取引とも絡めてまとめてみます。
そして、まずは金利差についてまとめます!
2022年は金利についてのニュースが多かったので、日米の金利差についてよく目にしたかと思います。
為替のファンダメンタルズとしては、「金利が高い通貨が買われる(通貨高になる)」可能性が高いです。
例えば、日本円でお金を持って日本の銀行にお金を預けていても0.002%程度にしかなりません・・・。
しかし、今、米ドルを持っていれば単純計算で約4.5%の利息を得られることになります!
そうなると、日本円で持っているよりも米ドルが欲しい、と思うのも当然です。
そうして日本円を米ドルに交換する人が増えるとドル高になっていきます。
この話の流れ自体は、前回の記事の「為替は需要で決まる」ということの一部ですが、金利差というファンダメンタルズから考えています。
実際、各国の政策金利の推移はこちらのサイトにまとまっています。
2つ目の要素:経常収支動向
次に経常収支動向についても確認します!
正直、僕自身もよく分かっていないのでググってみました。
ちょっと文字ばかりですが、このページはとても勉強になりました!
特に載っているグラフが秀逸だったので引用します。
(経常収支推移グラフ)
このグラフが本当に分かりやすいです。
日経新聞などで貿易収支のグラフだけが掲載されていることがありますが、経常収支推移のグラフとして確認したのは初めてでした。
また貿易収支のグラフが掲載されているときはマイナスになっていることが多いので、てっきり経常収支としてもマイナスになっているのかと思っていましたが、経常収支で見るとずっとプラスになっているんですね!
この青の貿易収支の棒グラフが2011年くらいからマイナスになりがちですが、その原因が東日本大震災で原発が使われなくなって、燃料輸入が増えてからということも初めて知りました。
それから、想像以上に第一次所得収支の金額が大きいことも理解できました!
そして、この第一次所得収支は日本企業が海外に子会社をつくり、その子会社から利益が入ってきていることでの大きなプラスなのですね。
今は日本の個人が米国株のETFや全世界株式の投資信託などに投資をしていますので、そのような投資での分配金や配当金も、今後は第一次所得収支になっていくのかな、と考えています。
まだまだ勉強不足なので、個人で受け取る分配金や配当金が第一次所得収支に含まれるのかどうかは、きちんと理解できていないのですが・・・
ただ、日本人が外国株の投資信託やETFを買うことで、少なくとも外国の企業が稼いでくれた利益の一部が日本に還元されることは間違いないです!
以前にコチラの記事で書いたようにお金が回ります!
ということで、経常収支としてはプラスが続いていますので、経常収支の視点で考えると「円高になりやすい」状況です。
海外で稼いだドルを円に換えて日本に来ますので、「円が欲しい」となるからですね。
ただし、貿易収支はマイナスが続いていますし、経常収支の合計額は減少傾向ですので、もしかすると経常収支も将来的にはマイナスになってしまう可能性も考えておく必要があるかもしれません。
今週の金融資産
■現金:約1,150万円
■ideco:「時価評価額:460,140円」、「評価損益:69,625円」
■ETF(16):「評価額:84,889円」、「評価損益:-1,143円」
■金融資産の合計額:約1204万円
次回予告
次回は、日銀や日本政府についても考えます!
今回は金利について少し触れましたが、金利が上がるということは、日銀の債務超過や日本政府の国債関連の支出にもつながります。
お楽しみに!!