これまで、為替が需給によって動くということや、その需給に関わるファンダメンタルズなどの情報を見てきました。
その中で見てきた為替レートの動きや金利の動きは、日本政府や日銀も大きく関係しているのですが、為替レートや金利を動かすことで、逆に日本政府や日銀への影響もやはりあります。
その影響についても考えてみます!
国債の発行額と金利から分かる事実
まず最近気になったページはコチラです!
まず、この1ページ目で改めて、
■10年物国債の落札利回りが0.5%になったのは、2015年7月以来の7年半ぶり
■2022年度の一般予算が110兆円、そのうち40兆円は国債
という事実が書かれています。
よく目にする内容ですが、正直、この2点を結びつけて考えたことは、あまりありませんでした。
そして、この2点をつなげて考えてみると、
「2022年度に発行される40兆円の国債は0.5%の金利」
ということになります。
※国債は何年物の国債かで金利は変わりますが、便宜上0.5%として統一しました
40兆円の0.5%は2000億円なので、2000億円が利払いだけでなくなると考えると恐ろしいですね・・・
しかし、2ページ目には更に恐ろしいことが書かれています。
この40兆円分の国債は新規で発行されるもので、新発債と呼ばれています。
その一方で、過去に発行した国債は、1年物であれば翌年に、10年物であれば10年後に返済をする必要があります。
しかし、2022年度のように110兆円の予算のうち、40兆円も国債でまかなっている財政のため、全額を返済することができない状況です。
そのため、返済できない部分は新たに国債を発行して借り換えをしており、その借り換えた国債には直近の金利、つまり高くなっている金利が適用されます。
しかも、2023年度に借り換えを予定している国債は160兆円という巨額です。
そして、年間の予算の3分の1以上を国債に頼っている財政のため、この金額も雪だるま式に増えていく可能性が高いです。
デフォルトになる可能性
このように日本政府の借金(国債)が雪だるま式に増えていくとなると、この借金を返済できるのかどうかが不安になります。
上の現代ビジネスの記事の3ページには、
『今後、増大が予想される利払い分について財源を手当できず、当該支出に対しても国債でカバーした場合、国債の利払いのためにさらに国債を発行する結果となり、債務は雪だるま式に増えていく。これは、国債の過剰発行で財政破綻した太平洋戦争以来の出来事であり、そうなったら、もはや後戻りするのは不可能だろう。』
とあります・・・
そこで、万が一、デフォルトになってしまった場合にどうなる可能性があるのかを調べてみます。
いくつかのサイトを確認してみましたが、このサイトが分かりやすかったです!
この中で、デフォルトした国の例として、2020年にレバノンがデフォルトになった際の流れが記載してあったので、その箇条書き部分を抜き出します。
①外貨建ての債務不履行が起こる
②燃料が十分に輸入できなくなる
③燃料が不可欠な分野(電力や国内生産業など)に強い影響が出る
④行政サービスの悪化及び国内生産力の低下
⑤生活環境の悪化
⑥供給減及び生産コスト増加によるインフレの発生
・・・
まさに日本でも当てはまりそうな内容だと思ってしまいました。
2022年にウクライナで戦争が起こってエネルギー不安になったり、円安になってエネルギー価格が上昇したりと、普段から燃料の輸入についてニュースになります。
その上で、外貨建ての債務不履行が起こってしまうと、十分にレバノンと同じような状況になってしまう可能性はありそうです。
個人ができる対策
ここまでで国債の状況や、万が一デフォルトになってしまった場合に、どのようなことになる可能性があるのかを考えてきました。
しかし、まだまだ勉強不足なので、これからも色々と調べて考えてみます。
上でご紹介したレバノンの例ですが、あくまでも「外貨建ての債務不履行が起こった場合」の出来事です。
日銀が買っているのは円建ての国債ですし、外貨建ての国債がどれくらいあって、危ないのかどうかということも知りたいです。
また円建ての国債でデフォルトが発生するケースもあるはずですが、その場合にはレバノンの例のようにはならない可能性もあります。
ただ、どちらにしても最悪な場合には、ここまででお伝えしてきた可能性があることも踏まえて、個人ができる対策も考えておきます。
以前のこちらの記事の「インフレ対策に何を買えばいいのか?」の項目でも書いてますが、やはり全世界株や米国株のインデックス投資が万能です。
尚、別の記事でご紹介したかもしれませんが、ハイパーインフレに関連してご覧いただきたい両学長の動画がありますので、最後にご紹介します!
今週の金融資産
■現金:約1,152万円
■ideco:「時価評価額:472,858円」、「評価損益:82,343円」
■ETF(16):「評価額:84,889円」、「評価損益:-1,143円」
■金融資産の合計額:約1207万円
次回予告
この流れで、次回は長期金利や国債の状況について確認をしてみます!
お楽しみに!!